停電は地震や台風などの自然災害だけでなく、事故や予想外の出来事により起こることもあり、いつ被害にあうか分かりません。
そのため、日頃から停電対策は万全に整えておくべきです。
電気が全く使えない状況は、日常生活を大いに狂わせ、さらには命にも関わってきます。
停電は予期せぬトラブルを引き起こしますが、事前にしっかりと適切な停電対策をしていれば、その影響を最小限に抑えることができます。
そこで本記事では、家庭で簡単に実践できる対策を紹介します。
日頃からできる個人の停電対策として何を行っておくべきか、具体的な行動項目とその重要性について解説していくので、記事を読んで、万全の体制を整えましょう。
さらに、家族の一員であるペットがいる家庭向けにも、ペット用にすべき最低限の停電対策も紹介しています。
家庭でできる停電対策
家庭でできる停電対策は以下の8つです。
これらの準備をしておくことで、実際に停電が発生した際にも冷静に対処することができます。
非常用ライトの準備
停電した場合、最も直面する問題が明かりがなくなることです。
日中であれば、日光でなんとかなりますが、夜は明かりがないと行動が制限されます。
自宅の中にいても夜の暗闇は想像以上に恐ろしく、思わぬ事故を引き起こす原因となります。
また、台風や地震によって停電が発生した場合は、確認作業や避難の際に確実な視界が必要です。
そのため、停電に備えて必ず非常用ライトを用意しておくようにしましょう。
非常用ライトは
- 使いやすさ
- 明るさ
- 電源方式(電池・充電式)
など自分に合ったものを選んでください。
手持ちライトでもいいですが、手がふさがらないヘッドライトがおすすめです。
ライトの収納場所は必ず決めておき、家族がいる場合は全員がその場所を把握しておこう!
家の中だけでなく、自動車や携帯用バッグにも非常用ライトを最低1つは入れておくことをおすすめします。
そうすることにより、外出先で停電に出くわしても問題なく行動することができます。
100均のダイソーで販売されている「災害備蓄用ライト 24時間」は電池不要で、パキッと折るだけで約24時間点灯する仕様となっており便利です。
予備の電池の確保
ライトやラジオなど、非常時に必要となる機器の電池の種類はあらかじめ確認し、十分な量の予備電池を準備しておきましょう。
たとえば、ラジオは地震や台風などの自然災害時に最新の情報を入手できる手段ですが、ラジオがあっても、動かなければ何の意味もありません。
乾電池は10年間ほど安定して長期間保存できるため、日頃から防災対策として準備おくことは大切です。
ただし、乾電池を直射日光に当たる場所などに置いておくなど不適切に管理すると、電池が劣化して必要な時に使えないこともあるので、温度変化のない場所で適切な方法で保管するようにしましょう。
充電式バッテリーの充電
乾電池ではなく、スマホやタブレットなどはバッテリーで動く電子機器が増えています。
これらの機器は情報を得るためのツールであると同時に、SOSの連絡手段でもあるので、非常時でも問題なく使えることが重要です。
したがって、停電に備えて、モバイルバッテリーやポータブル電源を準備しておき、それらをフル充電した状態で保存しておきましょう。
「大は小を兼ねる」という言葉どおり、できるだけ大容量のものを用意しておくことをおすすめします。
避難経路に電池式やバッテリー式ライトの設置
上記で紹介したように、停電時に非常用ライトで照らしながら、行動してもいいのですが、自宅内には電池式やバッテリー式ライトを設置することをおすすめします。
なぜなら、深夜に地震が発生したと同時に停電が起き、暗い中をなるべく早く避難しないといけない場合などは、ライトがある場所まで取りに行く時間がもったいないからです。
ライトがなくても、すぐ行動できるように、家の中に電池または内蔵バッテリーで光るライトの設置をしておきましょう。
また、非常用ライト内の電池の節約にもなります。
特に階段のライトの設置はおすすめです。
普段、普通に上り下りしている階段でも、真っ暗の状況では踏み外して怪我してしまうこともあります。
上記の画像は、僕の実家の階段です。
数段ごとにライトを設置しているので、階段を進み始めると、自動的にライトが点灯するようになっています。
被災時以外にも、わざわざ電気を付けなくも足元を照らしてくれるから便利だよ!
水を入れたペットボトルを凍らせる・冷凍食品を冷やしておく
停電が発生時に、1番影響を受ける電化製品は、常に電力が供給されていないと動かない冷蔵庫です。
電力を利用して食品を冷やし続ける冷蔵庫は、停電してしまうと、停電前までの冷気を保つクーラーボックスの役割しか果たさなくなります。
停電時でも冷蔵庫の中を低温に保つためには普段から、水を入れたペットボトルを凍らせておくがおすすめです。
停電時でも、凍らせたペットボトルを冷蔵庫の上に置くことで、冷気が上から下に流れ、温度上昇を抑えてくれるため、保冷効果が持続します。
他にもスペースがある人は、保冷剤やドライアイスなども常備しておくといいね!
また、冷凍庫の食品が多いほど、保冷効果があるので、冷凍庫をいっぱいにしておくことも有効です。
冷凍食品は賞味期限が長いものが多いので、ローリングストック法を活用して、古いものから少しずつ食べていけば問題ありません。
凍らせたペットボトルや冷凍食品を冷凍庫にたくさん入れておくことで、食材の保管時間を多少なりとも延ばすことが可能です。
食料や水の備蓄
食品は水と並ぶ生命線です。
停電時には、冷蔵庫は開けない方がいいですし、電子レンジやオーブンなどの調理器具を使えないので、調理が必要ない非常食が必要となります。
地震発生時にはガスも止まっていることも考えられますね。
そのため、
- 常温で長期保存できる
- 調理が不要で手軽に食べられる
- 栄養価がある
ような条件を満たす缶詰やレトルト食品、保存食などの食料を備えておきましょう。
停電していても、蛇口から水は出ますが、災害によって断水も同時に発生している場合もあります。
そのような状況に備えて、食料と同じように、自宅に住んでいる人数に合わせて水も備蓄しておきましょう。
水は3日以上無いと命を維持できません。
具体的な量としては、1人あたり1日に必要な水分量は約3リットルと言われています。
それを考慮して、1週間分ほど備蓄しておきましょう。
もちろん、家族がいる人は人数分の備蓄が必要です。
水は飲むだけでなく、アルファ米などの調理にも利用できます。
水はペットボトルに入ったものをまとめ買いすると良いでしょう。
車のガソリンを満タンにしておく
災害発生時には交通手段の確保が重要です。
そのため、自動車を所有している人は、日頃からガソリンを常に満タンに保つことを心掛けましょう。
車にはラジオも付いているので最新情報を手に入れることができます。
テレビを見れるようにしている人はニュースを見れますね。
最近の車はUSB充電できるものも増えていますし、シガーソケットに挿し込むだけで使える充電器も持っていれば、スマホなどの電子機器を充電することもできます。
防災セットを準備しておく
災害発生時には、すぐに自宅を離れる必要がある場合もあります。その際に必要なものをひとまとめにした防災リュックがあると重宝します。
飲み水、食料、ライト、身分証明書など最低限必要な物一式をまとめた防災セットを用意しておくと、思わぬ事態にもすぐに対応することができます。
避難する必要がなくても、最低限の食料や水、停電中に使うことができるグッズがまとまっている防災セットはあるに越したことはありません。
防災セットは、停電だけでなく、地震や台風などあらゆる災害時に避難が必要な時にさっと持っていけるものなので、自宅に人数分は用意しておきましょう。
僕のおすすめはDefend Futureの防災セットです。
犬や猫などのペット向けの停電対策
犬や猫などを自宅で飼っている人は、ペット向けの停電対策も必要です。
停電時の対策を怠ることは、愛するペットの命を危険にさらしてしまうこともあるので、人だけでなくペット向けの停電対策もしっかりしておきましょう。
ペットの体温対策
停電が発生するとエアコンは使えなくなります。
こうした非常時にペットの体温調節をサポートするための対策は欠かせません。
夏場の暑さは人間だけでなく、ペットにとっても厳しい環境になります。
熱中症の危険が高まるため、ペット体温を下げることができる冷感マットや氷のうを用意しておきましょう。
上記で紹介した凍らせたペットボトルも、タオルで包むことで暑さ対策になります。
逆に冬場は室温が著しく下がるので、断熱性の高いペット用ベッドや毛布などを準備しておき、ペットが暖かさをキープできるようにすることが重要です。
極度の暑さや寒さにさらされると、猫や小型犬では体温を維持することが難しくなるので、飼い主がしっかりと準備しておこう!
ペット用の食料や水の備蓄
災害が発生し、長時間の停電が続くことを想定し、ペット用の食料や水の備蓄も忘れてはなりません。
食料や水の不足はペットの健康を損ね、最悪の場合、命に関わる危険性すらあります。
食料に関しては、人間は問題なく食べれるものでも、ペットは食べたらいけないものがあります。
犬・猫共通のもので言えば、
- チョコレート
- レーズン
- ネギ類
などですね。
そのため、ドックフードやキャットフードなどを災害に備えて備蓄することが大切です。
ペットの餌も人間と同じようにローリングストック法を実践して、普段から常に一定量の餌が家にあるようにしておきましょう。
特に、保存が効く缶入りのフードが備蓄におすすめです。
水に関しては、人間と同じように普通の水を飲むことができますが、断水に備えて、人間用だけでなくペット用も十分な量を確保しておくことが大切です。
家庭でできる停電対策まとめ
家庭で行うことができる停電対策を8つ紹介しました。
これらの準備は、緊急性がないので、面倒くさいと感じるかもしれませんが、いざというときには非常に役立つものばかりです。
停電が発生した際に後悔することがないように、日常生活の中で停電対策を心がけてください。
また、ペットがいる家庭では、日ごろから人だけでなくペットの停電対策も心がけることが大切です。
停電が発生しても、ペットが安全に過ごせるようにしておくことも飼い主に求められる責任の1つなので、しっかり対策しておきましょう。