断水ってなんで起こるんだろう?
断水に備えてできることはあるのかな?
日本では、蛇口をひねれば水が出てきます。
ですが、日本ではときどき断水が発生することがあります。
記事内では
- 断水が起こる原因
- 断水に対しての備え
について解説していきます。
記事を読んで、なぜ断水が起こるのかを知っておきましょう。
また、断水が起こり、蛇口をひねっても水が出ない状況になっても問題ないように日頃から必要なものを準備しておきましょう。
断水が起こる原因・理由
断水が起こる原因としては、個人が原因なものと、個人以外の原因のものがあります。
例えば以下のようなことが原因で断水が起こります。
水道管の劣化による断水
水道管の劣化により、水道管が破損し、断水が起こってしまうことがあります。
全国で水道管の老朽化により、年間2万軒以上の水道管の漏水事故・破損事故が発生しています。
ここでいう水道管は自分の家の水道管ではなく、道路の下に埋まっている水道管です。
水道管の管理は、水道局が担っているところが多く、個人がどうこうできるものではないよ。
水道管は法定耐用年数と定められている40年ほど経つと「老朽化している水道管」となりますが、日本の水道管の多くは、高度経済成長期に埋設されたもので、すでに約50年経っています。
各地で老朽化した水道管の交換作業は行われていますが、4割ほどしか終わっていないのが現状です。
道路を掘り起こし、ガス管などに注意しながら慎重に水道管を交換し、また道路として戻すという工事は少しずつしか進まないという理由もあります。
水道管の工事は以下のようなものです。
また、水道管の取替工事となると、お金がかかるので、簡単にすることはできません。
交通量が多い道路を工事する場合だと、交通指導員の費用も必要になります。
水道管としては50〜60年ほどは機能するので、少し古くなったからといって、お金、時間、人員をたくさんかけて交換する自治体は多くありません。
特にお金がない地方自治体ほど、水道管のメンテナンスは頻繁に行われません。
地震による水道管の破損による断水
また、水道管が古くなくても、地震が原因で破損して断水が起こることもあります。
水道管が地震による揺れで破損し、水が漏れ出てしまうためです。
地震に強い「耐震継手管」を使っている場合は、ある程度の震度には耐えれますが、通常の水道管を使っている場合は、揺れにより破損する可能性が大きいです。
台風・豪雨による断水
台風などの発生時に、取水施設に処理しきれない水が流れ込み、破損することで、正常に水を送れなくなり断水することもあります。
また、豪雨により停電が発生し、浄水施設が停電しても綺麗な水が送れなくなります。
凍結による断水
水道管に残っている水が凍結することが原因で断水することがあります。
水は気温が0度以下になると凍結し、液体から個体になることで体積が1.1倍になります。そのため、水道管を圧迫して破損。
気温が上昇し、液体に戻っても、破損した水道管から水が漏れることにより、断水します。
北海道や東北地方など、もともと寒い地域は、長時間にわたって水道を使わない寝てる時間には、夜就寝時間前になると水道管内にある水を全て出す「水抜き」という作業をします。
なので、基本的に寒い地域ではそのような凍結対策をしているので問題ないのですが、普段そのようなことを知らない地域に大寒波が襲った時などに水道管が凍結し、断水する家庭などが多いです。
水抜きについては、僕自身も東日本大震災のボランティアとして岩手に行った時に初めて知りました!
停電によるポンプが停止(タワーマンションなど)
高層マンション、いわゆる「タワーマンション」は、電気で動く電動ポンプで地上から屋上に水を送り、そこから各階に水を供給しているところが多いです。
そのため、停電が起こると、新しく水を貯めることができないため、水の供給がストップします。
電動ポンプが止まっても、受水槽に水が残っている分は使うことができますが、電力が復旧する前では断水が続きます。
2019年の台風19号により、武蔵小杉駅近くにあるタワーマンションでの断水が発生。台風による大雨の影響で、神奈川県を流れている多摩川の水が排水管から逆流し、地下3階にあった電気系統の設備が浸水して停電が発生したことが原因。停電により上層階へと水を送る電動ポンプが使えずに、タワーマンション全戸が断水した。
水道局に利用開始手続きをしていない
新居に引っ越しする前に水道の利用手続きをしていない場合、入居後に水を使うことができません。
入居する1週間前、最低でも3〜4日前には各水道局にネットや申込書を郵送するようにしましょう。
水道料金の未払い
水道料金を2〜4ヶ月間滞納すると、水道が止められます。
ただし、いきなり断水されるのではなく、
- 支払期限から1ヶ月後に「催促状」
- さらに2週間ほどで「勧告状」
- さらに2週間ほどで「給水停止予告書」
が届き、そのまま支払わない場合は水道が止まります。
断水からの復旧時間
災害が原因で断水が起こった場合、復旧までどれぐらいかかるのか。
復旧にかかる時間は場所や原因によりますが、覚えておきたいのは水道管の復旧は、病院や避難所につながる水道を優先的に工事するということです。
その後に、一般家庭への復旧工事が始まるので、復旧までの日数は 場所によって全然違ってきます。
過去のデータを見ると、水道が復旧するまで
- 阪神淡路大震災の時は37日
- 東日本大震災の時は24日
という日数かかっています。
また、首都直下地震が起こった場合は、水道の復旧まで30日かかると予測されています。
小さなエリアで断水が発生した場合は数日で復旧する可能性がありますが、広い範囲で断水が起こった場合は1ヶ月ほど復旧にかかるということを覚えておきましょう。
個人でできる断水が起こった時のための備え
断水は地震などの個人ではどうしようもできないことが原因で起こることもあるので、100%防ぐことはできません。
そのため、万が一断水が起こった時のために事前に準備しておきましょう。
飲料水を備蓄しておく
人は生きていく上で必要不可欠です。
水はいくらあっても問題ないので、飲むための水は各家庭で備蓄しておきましょう。
また、水さえあれば調理できるアルファ米などの食料も合わせて備蓄しておきましょう。
お風呂に水を貯める
地震は予測することができませんが、台風が近づいて来た時などは、お風呂に水を貯めるようにしましょう。
お風呂に水を貯めておけば、
- トイレの水を流す
- 頭を洗う
- 食器を洗う
などの水として使えます。
抵抗がある人もいるかもしれませんが、ちゃんと洗っているお風呂に貯めたお水であれば、沸かせば飲料水として飲めないこともありません。
お風呂とは別に水タンクなどに水を貯めておきましょう。
水がなくても生活できるアイテムを準備しておく
水をできるだけ使わなくていいようなものを準備しておきましょう。
例えば、身体を洗うことができないときのために、身体を綺麗にできるウェットティッシュを用意しておくなどです。
また、水がなくても食べれるものも備蓄しておくといいですね。
断水の原因・理由と事前にしておくべき備えまとめ
断水が起こる原因・理由と、断水が起こる前にできる対策を紹介しました。
水道料金の滞納や入居時の水道手続きは個人で避けることができますが、台風や地震などの災害による断水は避けられないです。
水の備蓄などはすぐにできるので、家庭分の水は日頃からストックしておきましょう。