台風前は何をすればいいのかな?
そんな疑問にお答えします。
日本には地理上、毎年夏から秋にかけて台風が接近・上陸します。
そして、台風の影響で、いろんな場所で土砂崩れや浸水が起こり、ひどい時には洪水が起きたりしますよね。
最悪の場合、人が亡くなることもあります。
つまり、台風に備えて対策することは、命に関わることなので重要ということです。
台風は地震と違って、急に来るものではなく、台風が自分の住んでいる地域に近づく時間がある程度予測できる準備ができる災害です。
したがって、台風が来るまでにしっかりと対策を取ることが可能です。
この記事では、台風が来る前に何をすればいいかを5つにまとめました。
- 停電を見越しての台風対策
- 家でできる台風対策
- 家の庭やベランダの台風対策
- 台風対策としての備蓄
- 台風情報をチェックする
記事を読めば、どのような対策をしておけばいいかが分かります。
「自分だけは大丈夫」と思わず、ちゃんと対策をして、最悪の状況になるのを防ぎましょう。
停電を見越しての台風対策
台風の上陸時には、停電が起こることが少なくありません。
それは強風によって、電線や電柱が破損したり、家庭の電力需要に供給が間に合わないことなどが原因です。
そこで、台風によって、停電になることを見越して事前に以下の停電対策をしておくことが大事です。
スマホ・タブレットをフル充電しておく
停電になっても、フル充電していれば、数日間ほどスマホやタブレットを使うことができます。
逆に充電してないと、スマホが使えず、
- 他の人との連絡
- 最新情報のチェック
などができなくなってしまいます。
台風が近づいてきたら、忘れずに充電しておきましょう。
モバイルバッテリー・ポータブル電源をフル充電しておく
停電に備えてスマホやタブレットのバッテリーが切れた時のためにモバイルバッテリーの充電をしておくとさらに安心です。
また、ポータブル電源も持っている人はフル充電しておきましょう。
ポータブル電源があれば、電気機器を充電できるだけでなく、消費電力が大きくない電気毛布や小型の冷蔵庫なども動かすことができます。
懐中電灯を用意しておく(電池もチェック)
スマホでも懐中電灯代わりにライトをつけることはできますが、少しでもスマホのバッテリーを他の大切なことに使うために、懐中電灯として使うのはおすすめしません。
しっかり懐中電灯を用意し、電池も残量があるかチェックしておきましょう。
ペットボトルに水を入れて凍らす
台風が近づいてきたら、空のペットボトルに水を入れたものを冷凍庫に入れて凍らしましょう。
停電によって冷蔵庫が動作しなくなっても、凍ったペットボトルの冷気によって、食材を保冷することができます。
また、溶けた後の水は飲むこともできます。
さらに、暑い時期には、室温や体温を下げることができる熱中症対策にもなります。
大は小を兼ねるというように、500mlよりも2Lペットボトルの方が長持ちするのでおすすめです。
冷凍庫のスペースが許す限り、たくさん凍らしましょう。
家でできる台風対策
続いて家でできる台風対策として
をするようにしましょう。
窓ガラスを養生する
台風接近時には、普段とは比べ物にならないぐらいの強風が吹きます。
その強風によって、いろんなものが飛び、それが直撃することで窓が割れてしまうことがあります。
窓ガラスを養生することによって
- 窓の強度が上がり、窓が割れにくくなる
- 飛散防止効果があり、窓が割れた時の被害が少なくなる
というメリットがあります。
窓ガラスは風で割れるというより、風により石などが飛ばされて窓が割れることが多いです。
窓ガラスがたくさんある家の人は大変ですが、窓ガラス1枚あたりの養生はすぐに終わるので、しっかり窓ガラスの補強・飛散防止対策しておきましょう。
窓ガラスの養生は「養生テープ」がおすすめ。
ガムテープでも養生はできますが、養生テープに比べて剥がす時に剥がしにくく、テープを貼った跡が残りやすいです。
台風が来るたびに養生するのが面倒くさいという人には、普段から窓ガラスにガラス飛散防止フィルムを貼っておくことをおすすめします。
1回貼れば、いちいち養生する必要がなくなります。
また、いつ起こるか分からない地震によって、ガラスが割れた場合も、ガラスが散らばるのを防いでくれます。
紫外線を防いでくれたり、周りから見えにくくする商品もあるので、ガラスの飛散を防止する効果以外もあります。
窓を補強するだけでなく、カーテンを閉めたり、下記で紹介するように、屋外のものは家の中に入れることも大切です。
また、できるだけ窓から離れて寝るようにしましょう。
浴槽やバケツに水を貯めておく
台風により断水する場合を考えて、浴槽やバケツなどに水を貯めておきましょう。
事前に水を貯めておくことで、断水してもしばらくは大丈夫です。
この方法で貯める水は飲むためじゃなく、普通の生活をするための水として使います。
水があれば、
- トイレで用を流す
- 頭を洗う
- 水を沸騰させて、レトルト食品を作る
というようなことができます。
特に、「トイレで用を流す」という点は大活躍します。
一般的なトイレは、レバーを使わなくても、水を便器に入れれば、中の水は流れるようになっています。
必要な時にお風呂にいちいち水を取りに行くのは面倒くさいので、お風呂とは別に蛇口から水を貯めておくことも大切です。
空のペットボトルなどでもいいですが、ウォータータンクなど大容量の容器に入れておいた方が効率的。
ダイソーでも折りたたみ式の水タンクが販売されています。
庭やベランダ・バルコニーの台風対策
庭やベランダ・バルコニーの台風対策は以下の通りです。
屋外の物は室内に入れる・しっかり固定する
台風の時は、「屋外のものは屋内に入れる」ということが基本です。
なぜなら、台風の強風で、庭やベランダ・バルコニーの物が飛ばされる恐れがあるからです。
これによって、自分の家だけでなく、他人の家や車に被害を与えてしまう可能性もあります。
したがって、庭やベランダなど外に置いてある植木鉢や物干し竿は全て屋内へ移動させましょう。
植木鉢などは、倒れたり落ちたりして壊れる可能性も高いですし、なにより強風により飛ばされて危険物になりえます。
もし室内に入れられない室外機など重たいものは、飛ばされないようにしっかりとロープなどで固定することが重要です。
屋外に洗濯機を設置している場合は、中に水を溜めておくことで、転倒しにくくなります。
排水溝を掃除して水はけを良くする
台風の際、数時間で数十cmもの大量の雨が短時間で降ることがあります。
これだけの雨水が一気に詰まった排水溝に流れ込むと、水が流れずに溢れ出し、水害が発生する可能性が高まります。
そこで、家の周りの排水溝は普段から掃除し、雨水がスムーズに流れるようにしておくことが大切です。
掃除をしておくと、雨が降っても水たまりができにくくなり、家への水害や床下浸水のリスクを減らせます。
特に台風予報が出たときは、排水溝の様子をチェックし、ゴミが溜まっている場合は、事前に掃除を完了させましょう。
大きな木の枝を事前に剪定しておく
台風の強風で、大きな木の枝が折れてしまうことがあります。
折れた枝が窓に当たると、ガラスが割れて室内に風や雨が入る危険があります。
そのため、台風前に大きな木の枝を剪定しておくことが重要です。
剪定を行うことで、枝が折れるリスクを減らし、家族の安全を守れます。
木の枝は台風のたびに剪定するのではなく、普段から定期的に整理しておくことが理想です。
台風予報が出たときは、折れそうな枝がないかを確認しましょう。
台風が来る前に備蓄をしよう
台風が来る前に備蓄は大切です。
台風前に
- 食料・飲料の買い出しをしておく
- 車のガソリンを満タンにしておく
- 車をガレージや建物の陰に停める
の3つをしておきましょう。
台風が近くに来ている時は、極力外に出ず、家の中にいた方が安全だからです。
食料・飲料の買い出しをしておく
台風が来る前に食料や飲料を備蓄しておきましょう。
台風の影響を大きく受けるのは1〜2日間程度ですが、台風によって住んでいるエリアに被害が出て、長期間買い物ができない状況になるかもしれません。
山間部に住んでいる人は土砂崩れなどにより、孤立状態になる可能性もあります。
したがって、水や食料は1週間分ぐらいの備蓄がおすすめ。
食料がたくさんあれば安心できますし、台風の時に消費しなくても、後で食べればいいだけです。
停電した時のことを考えて、調理不要で食べれるものがおすすめです。
台風に限らず、地震などの自然災害に備えて、1週間ほどの食料は家に備蓄しておくことが大切だよ!
また、断水することも考えて、水も備蓄も大切です。
むしろ、食料よりも水の方が命に関わります。
1人あたり1日3リットルの水が必要とされているので、家族がいる人は人数分用意しておきましょう。
飲料は、水がいいですが、ミネラルなどの栄養素が入っているスポーツドリンクを買っておきましょう。
車のガソリンを満タンにしておく
また、車を持っている人は、台風が来る前にガソリンを満タンにしておきましょう。
また、家が壊れたり、危なくなった時は、車の中に避難したり、車で安全な場所に避難しないといけないことになる可能性もあります。
停電した場合も、シガーソケットから充電できる充電器があれば、車内で充電することができます。
車によってサイズが違いますが、ガソリンの重さにより、飛ばされにくくなるというメリットもあります。
台風の中でも、ガソリンスタンドが営業している場合は給油できるけど、強風が吹き、大雨が降っている中を運転するのは、視界が悪く危険なので、台風が来る前に給油しておこう!
車をガレージや建物の陰に停める
車はいざという時の避難手段としても重要なものですが、台風で倒木や飛来物により被害を受けることがあります。
そのため、台風が近づいてきたら、強風から守るために、ガレージの中や建物の陰に停めることをおすすめします。
建物の陰に駐車する際は、できれば風向きを考慮するようにしましょう。
車カバーを持っている人は、飛ばされないようにしっかり固定しておきましょう。
台風通過後も車を使えるように、台風が近づいてきたら、駐車場所も考えることが大切です。
日中に台風が通過する場合は、一時的にショッピングモールなどの立体駐車場に駐車するのもおすすめ!
台風情報をチェックする
台風が近づいてきたら、最新情報を定期的にチェックするようにしましょう。
おすすめはスマホアプリでのチェックです。
また、事前に市町村が公表している洪水ハザードマップも確認しておきましょう。
最新の台風情報をアプリでチェックしておく
台風が現在どこにいて、どれぐらいの被害があるのかの情報は大切です。
テレビもいいですが、停電してしまっては使うことができません。
したがって、スマホやタブレットでも見れるアプリやサイトを定期的にチェックするようにしましょう。
台風情報を得ることができるアプリはいくつかありますが、おすすめは以下の5つです。
- Yahoo!天気
- Yahoo!防災速報
- 特務機関NERV防災
- NHK ニュース・防災
- radiko(ラジコ)
どれも無料で使えるので、事前にインストールしておきましょう。
自分が住んでいるエリアの洪水ハザードマップを確認する
「自分が住んでいる地域名 洪水ハザードマップ」で検索すれば、市町村の公式サイトが表示されるはずです。
洪水ハザードマップを見て、
- 自分の家が洪水の影響を受けるエリアに入っているのか
- 近くに指定避難所
- 洪水エリアを考慮した避難所までのルート
を確認しましょう。
台風の場合は、外水氾濫と内水氾濫の両方に注意が必要です。
河川や海・池が近くにある人はもちろん、都会などでは処理しきれない水が地上に溢れる内水氾濫の危険性もあります。
台風が近づいているときは、2階で寝ることも安全対策として有効です。
1階は被害にあいやすく、洪水が起こった場合はまず始めに浸水しますし、土砂災害が発生した場合も2階の方が安全です。
マンションに住んでいる人の台風対策
マンションに住んでいる人は、上記の対策の他に、以下の台風対策もするようにしてください。
給気口を閉じる
マンションやアパートには、ドアを閉めていても、空気が循環するように給気口が設置されています。
マンションなどは気密性が高く、シックハウス症候群の予防をするために、給気口の設置が義務付けられているからです。
給気口は、外からの空気を取り込むものですが、台風などの暴風雨のときには、給気口から雨が入ることがあります。
特に上層階ほど風が強くなる傾向なので、被害が拡大しやすいです。
したがって、台風が近づいているときは、給気口を閉じるようにしましょう。
そして、台風が通過したら、もとに戻しましょう。
ベランダやバルコニーの排水溝を掃除しておく
ベランダやバルコニーがある場合、排水溝の掃除をしておきましょう。
普段は気にしない部分ですが、洗濯物の糸くずや風で飛ばされきた葉っぱなどが溜まっていることがあります。
これが詰まると、排水がうまくできず、部屋が浸水する可能性があります。
台風が近づいたら、排水がスムーズにできるかどうか、必ずチェックしておきましょう。
台風に備えて事前にすべき台風対策まとめ
台風に備えて事前にすべき台風対策をまとめて紹介しました。
ぜひこの記事を参考にして、しっかり対策しておいてください。
上記の対策のほかに、気候によっては、暑さ対策や寒さ対策も実施してください。
また、台風が自分がいる場所に近づいている時は「対策しているからといって安心」せず、常に注意報や警報の情報をチェックするようにしましょう。
そして、警戒レベルが3や4になったら、速やかに避難してください。
スムーズに避難するために、防災セットを持っている人は、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。